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2011-06-29 Wed
小沢信男 本の立ち話
小沢信男 本の立ち話
でもって、先日紹介した小沢信男です。この本は、ここ10数年間に書かれた書評や解説などから編まれた1冊です。あとがきに、「老境とは、結構意外性のあるものですなあ」と、これまたとぼけたことをおっしゃっています。
人物評価に独特のものがあり、辻征夫については、「辻征夫になることに、ずいぶん手間暇のかかった人と思う。イノセントを命綱にしたばっかりに、満身創痍、茫然自失することで自己を貫く、というふうな状態が異様に長かった人、と私には見える。」などと書いています。一体どんな人なんだと思わせますね。
小沢さんは、秋山清の次の言葉をあとがきで引用しています。「詩をかくというくらいのことを詩人の資格などとはさらさら思わない。詩人とは、我をつらぬいて生きそして死ぬ者、とかたく思い込むようになった。」
これは、人とはと、当て嵌めてもいいように思いました。
2011-06-29 Wed 19:56 | 新刊本
2011-06-16 Thu
尾形亀之助 色ガラスの街
1年ほど前にこの詩集を手に入れました。勿論復刻版です。オリジナルは、大正14年11月に発行されており、たまに市場に出ることがありますが、とても高くて手が出ません。ただこの復刻版は非常に良くできていて、昨今の味気ない印刷物とはかなり味わいが異なります。
さてこの詩集は、尾形の第1詩集で、「夢のやうに美しい」(当時の広告のコピーより)詩集です。この詩人については、辻潤、高橋新吉、草野心平らが語っておりますが、まとまった評伝として、正津勉の「小説尾形亀之助」があります。正津氏は詩人ですので、かなり立ち入った作品分析もしておりとても面白い読み物となっています。
彼は一時絵を書いていたことがあり、その作品の一つが左の写真で、大正11年作で、タイトルは「化粧」となっています。このとき彼は22歳でした。
優れた芸術家の多くは、生活能力がなく、性格的にも破綻していますが、彼もご他聞に漏れず、そうした面があったようです。実家の破産(東北の造り酒屋でした)によって、彼の生活も立ち行かなくなり(それまでは実家の援助で生活していました)、最晩年に役所に勤めるのですが、勤まらず、42歳で、誰に看取られることもなく亡くなっています。死因は、全身衰弱による窮死とのことです。そう、辻潤と同じでした。
秋は、綺麗にみがいたガラスの中です。
2011-06-16 Thu 18:16 | 古本
2011-06-09 Thu
三山喬 ホームレス歌人のいた冬
NHKBSの週刊ブックレビューという番組で紹介されていたので、読んでみる気になりました。今年の3月23日に第1刷が発行され、4月26日には第4刷が発行されているので、かなり売れているのでしょう。
だが、しかし・・・・・・・
(やわらかい時計)を持ちて炊き出しのカレーの列に2時間並ぶ
炊き出しに並ぶ歌あり住所欄(ホームレス)とありて寒き日
日産をリストラになり流れ来たるブラジル人と隣りて眠る
うーん。これに感動できるかという問題もありますが、そもそもホームレスがこんな素晴らしい短歌を作るなんてとか、新聞歌壇史上例を見ないドラマというのは差別的な視点ではないのかしら。昨今の構造不況を考えれば、ホームレスの人であっても知性と教養を持つ人がいても何の不思議もないと思うんですけどね。
この本のカバーには、「ドヤ街に入り込んだ著者の、地を這うような探索が始まる。」とあるのですが、本当にそうかと突っ込みを入れたくなりました。
2011-06-09 Thu 17:20 | 新刊本
2011-06-03 Fri
辻潤エッセイ選 絶望の書 ですぺら
前回、中原昌也は辻潤に近いと書きましたが、瓜二つではないかと思っています。それは例えば、「私にはだがどうも今の日本で製造される文学が大半なくなっても別に苦にはならない。なにを読んでも面白くないのだから。」「意味があるということは必ずしも価値のあるということにはならない。千年も前に腐れ果てたような意味を今さらながら繰り返したところで、別段価値があるわけじぁあるまい。」(ですぺら1924年3月)、「なぜもっと書かないのか?書きたくないから書かないのだ。なぜ書きたくないのか?書くことがないからだ。なぜないのか?書くに価することがないからだ。」(ものろぎや・そりてえる)、「私は自分の信じることもできぬ主義をふりまわしたり、感じもしないことを饒舌ったりすることはどうしても出来ぬ性分である。」(にひるの泡1927年3月)といったところに現れていると思います。こうしたものを読むと、時代の雰囲気というものが今と変わっていないし、同じように閉塞感を感じている人がいるんだなあと思います。
彼は昭和19年11月24日にアパートで餓死し翌日に見つけられています。助けを求めることも出来たでしょうに、おそらく緩慢な自殺だったのではないかと思います。
2011-06-03 Fri 20:18 | 古本
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