Renkei日記 - 八十島法律事務所

2012-03-08 Thu

色川武大 「小さな部屋 明日泣く」  (講談社文芸文庫)


 色川という作家は実にふしぎな作家でした。書いたものもそうですが、その人自身も。その意味で、実に作家らしい作家と言えましょう。
 この作品集は、昭和31年に書かれた幻の処女作を含め、12の短編からなっています。いずれも、現実と幻想の間の揺れが絶妙に表現されています。

2012-03-08 Thu 18:22 | 新刊本

2012-03-08 Thu

高橋源一郎 「タカハシさんの生活と意見」 (東京書籍)


 タカハシさんは、「吾輩」という名の猫と哲学を語り、文学の没落を語る。
 作家は「描写」ができなくなった、「描写」に値するものがなくなってしまったと論じ、寺山修司は、国木田独歩のリメイクであると断じる。そして、国木田独歩は、風景描写を釣ったつもりで、実は近代文学そのものを釣ったと言います。
 さて、近代文学そのものとは何でしょう。答えは、「内面」でした。
 日本文学は「散歩」とともに発達し、都市を「散歩」することによって現代文学が生まれたのでした。今も「散歩」によって何か生み出されているのでしょうか。

2012-03-08 Thu 18:00 | 古本

八十島法律事務所
〒060-0042
札幌市中央区大通西10丁目

周辺地図

●地下鉄東西線「西11丁目駅」下車
  3番出口直結 南大通ビル9階
●市電「中央区駅前」停留所より
  徒歩約2分
●近隣に有料駐車場有り

詳細はこちら>>