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2012-08-31 Fri
山本善行撰「上林暁傑作小説集星を撒いた街」(夏葉社)2011年6月25日刊

一人の小説家のアンソロジーですが、選者がどういう視点で作品を選んだのかが最大の見所でしょう。選者は、「身体の中には上林暁が入っているので、少し大げさに言うと、上林の作品なら何を読んでも、どの小説を読んでも楽しめてしまう。」と書いています。多くの作品の中から、7つを選び出すことは、苦しくもかつ楽しい作業であったことが想像されます。
さて選んだ理由ですが、最初の「花の精」は、最も好きな小説のひとつとあります。上林には、病妻物と呼ばれている作品群がありますが、そこからは最小限に抑えたということで、二つの作品を取り上げています。井伏鱒二は、二度目に倒れてからのものが一段といいとどこかで書いていて、選者も全面的に賛同し、その時期のものから一篇選んでいますが、初期のころの若々しい抒情的な作品も捨てがたい魅力があるとして、昭和6年に書かれた、この本のタイトルにもなっている「星を撒いた街」を選んでいます。
2012-08-31 Fri 18:21 | 新刊本
<豊��由美 「ガタスタ屋の矜持」 (本の雑誌社)2012年6月20日刊 | TOP | 徳岡孝夫 「五衰の人」 (文春文庫) 1999年11月10日刊>
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