Renkei日記 - 八十島法律事務所

2012-05-21 Mon

加藤郁乎 「牧歌メロン」  (株式会社仮面社) 1970年10月15日刊


これは、加藤氏の残した作品の一つですが、前衛句集です。彼は、この本で、この作品は、「句であって、俳諧でも狂句でも一行詩でもない。意味なんてどうだっていいのである。位牌のごときもの、云わんとしている事柄が、有耶無耶のうちに立ち消えになりそうでゐながら、どうにか記憶されるといふ虫の知らせ的な恩寵で立ってゐる」と書いています。
 その句とは、
  ひなぎくくさりす金敷ものはキリエかな
  あひるの家でなんまいだかを衍字まる
  πするいつまで草の小墓な春
  破門ずオルガンだーらの蛆拾遺よ
  漏斗す用足すトマスアクィナスを丘す
  姦字は忸怩る葉がくれなゐの股晴れ
 私はすばらしいと思いますが。 

2012-05-21 Mon 18:54 | 古本

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