Renkei日記 - 八十島法律事務所

2012-02-13 Mon

紀田順一郎  「日記の虚実」  (ちくま文庫)


日記は、自己と正面から向きあい対峙する手段ではなく、むしろ“もう一人の自己”をつくりあげることによって生の不安を軽減し、慰藉をもたらすための道具にすぎない。
 このような二元的な意識の背景として見え隠れしているのは、私たちの意識を育む社会そのものに内包されている二元性―例えばタテマエとホンネ―であることはいうまでもない。
 なるほどねー

2012-02-13 Mon 19:02 | 古本

2012-02-13 Mon

澁澤龍彦  「日本作家論集成上・下」  (河出文庫)


 澁澤が、日本の作家について書いたものすべてを収録したものです。本書で触れた作家は41名、意外なところでは、川崎長太郎についても書いています。
 印象的なフレーズをいくつか紹介すると、
  古いものは新しく、新しいものは古いのである。表現の世界では、そうしたパラドックスがつ  ねに起こっている。
  詩とは、いわば散文の病気である。
  超低空を飛ぶには、高等技術が必要だ。
  彼は言葉を殺してしまったらしいのである。
この本の解説者は、華麗な「殺し文句」といえば、小林秀雄であり、一見すると澁澤とは正反対に見えるが、どちらも様式、スタイルにこだわっていたという点で、共通項があると指摘しています。

2012-02-13 Mon 18:34 | 新刊本

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