2011-12-08 Thu
この方は、1974年に英国から日本に来ています。日本のどこが良かったんでしょうか。ふしぎです。80年代に、ベストヒットUSAや深夜にやっていたCBS60ミニッツで見ていました。そのころから日本語を流暢に話していましたが、書いたものを読んでも、とても外国人とは思えません。
ただやはり英国人と思わせるのは、カタカナ表記です。ご本人もこだわっているところで、例えば、ヴァン・モリスン、ブランフォード・マーサリス、ノーラ・ジョーンズ、マイルズ・デイヴィス、ジョーニ・ミチェルが正しいのです。
2011-12-08 Thu 17:33 | 新刊本
2011-12-08 Thu
ロッキングオンという雑誌を毎月読んでいたのは、今から30年以上も前でした。当時もこの渋松対談は名物企画でしたし、毎号楽しみにしていました。雑誌自体は買わなくなってしまったのですが、この対談が、単行本化されるたびに買っています。
この対談は、特にためになるとか、中身があるというわけではないのですが、中高生時代に戻ったような気分になれるといいますか、はるか昔、友人とこういうのりで無駄話をしていたことを思い出されるところがいいと思います。
今回この対談が実は架空対談で、実際には一人で書いていたという衝撃の真実が明らかにされました。考えてみれば、この雑誌の名物企画に架空対談というのがありました。今と違い、大物ロックミュージシャンの単独インタビューなどできなかったでしょうから、さも言いそうなことを言わせるこの企画もとても楽しいものでした。
これだけ長い間一定のクオリティーをもって対談することなど現実には不可能であり、だまされましたが、結局これが正解だったのでしょう。
それにしても、村松氏にはまた本を書いて欲しいと思っています。
2011-12-08 Thu 17:25 | 新刊本
2011-11-26 Sat
元本のタイトルは、「日本 根拠地からの問い」でした。なぜ「根拠地」なのかというと、現代の日本の人々は、単なる労働環境やセーフティネットの喪失ではなく、「生きる場所(=トポス)」を喪失してしまっているのではないか、それを時の政治家たちは、排外的ナショナリズムと新自由主義によって埋め合わせをしようとしているのではないのか、という問題意識から、地方、熊本、天皇、右翼、保守、民族、文学、戦後という視点から、パトリ(=故郷、原郷)をさぐり、トポスの再構成を試みようとしたものです。
さて元本の元となった対談から4年後になされた対談が、この本に納められていますが、最初の対談当時より、さらに政治に対するシニシズム(さめた気持ちあるいはしらけた気分)が蔓延している状況の中で、結論めいたものはないのですが、「過去を遡行しながら未来を見つめていくことが重要である。」としています。そして、これからの共同体は、異質な存在を内包していかなければならないとしています。
2011-11-26 Sat 10:47 | 新刊本
2011-11-26 Sat
長谷川氏は、今はなき小沢書店の創立者で、小沢書店の本は、今も人気があります。その長谷川氏が、地方紙に連載されていたものをまとめたものです。
「失われた記憶、時の巡りのなかに置き去りにされた言葉を発掘する、あるいはたんに私一個の想念の中で薄れていく言葉を思い起こす、そんな試みであり、生前に肉声を聞くことのできた作家や詩人の著作に見出したい」という思いで書かれた本です。
中で印象深かったのは、田村隆一について、「何ヶ月もの間、肉体の限界まで飲み続けては、2,3週間入院して、点滴暮らしとなるのだった。見舞いに行くと、ドライ状態の詩人は、人間嫌いの別人になっていた。」という一節です。
2011-11-26 Sat 09:00 | 古本
2011-11-25 Fri
「昭和という時代に、内容、形態の面で、今はあまり見かけない書物が刊行された。昭和期を過ごした人の多くは、本の恵みを感じ取っている。たとえ読まなくても、そのような本があると思うことで、前を見つめることができた。少し本を読んだ人でも、たくさんの本を並べることができる。そんな時代であると感じていた。昭和が終わるあたりから、読書の世界は変わった。」
しみじみと実感できる気がしますね。
そして「今読まれないもののなかに、実はいまという時代を照らしだすものがあるのだ。」というのもそのとおりのような気がしますね。
2011-11-25 Fri 18:00 | 新刊本
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